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2019
07/24
Wed

「お笑い」は大きな成長産業なのに.......

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 「スッキリ」って、午前8時からでしたっけ。見たいが車中か。ま、音声だけで。夕べ3時間も続いた加藤--大崎会談を受けてスッキリの司会・加藤君が「今後」について喋るらしいので。まあ注目かな。彼の番組にはTBSや日テレで何回も出たことがあって、知っている。

 今回の騒動ではテレビでいつも私の横に居る斎藤司君など多くの芸人が自らの言葉で喋っているので、そのこと自体には触れない。月曜日にあの社長さんのどうしようもない記者会見にスタジオで2時間以上付き合わされて、ちょっと怒り心頭ではあるが。

 私としてこの問題にちょっと違う視点を提供すると、「そもそも"笑い"は大きな成長産業だ」というもの。その一つの理由は、AIが一番不得意であろうと想像されるのが「笑いを作る」ことだと思うからだ。つまりコンピューターでは代替できない。絶対的に人間が背負う。

 「笑い」が成長産業なので、吉本は6000人もの芸人を抱えるまでになった。社員は865人程度らしいが、「全体で7000人を抱える事業体」とすれば、それはもう大企業だ。そのガバナンスが目を覆うばかりの状態だった、というのが今回表面化した。社員100人程度の中小企業にもはるかに及ばない。

 世界の政治を見ても、「笑い」の伸張が著しい。ウクライナでは大統領と議会の両方を抑えたし、イタリアでも元芸人の政治家が真面目な顔をして政治に携わっている。「なぜか」と考えるのは頭の体操になって面白い。一つ言えることは「常に笑いを必要とする時代」になったという点。

 ラテを含めてメディアで送るコンテンツとしては、「笑い」はスポーツよりも日常的に必要。それを提供できる人々は、それが良い事かどうかは別にして、ある種「求められる人々」「笑いの対象としての英雄」だ。なのでメディアの隅々にまで進出した。以前はテレビ番組で私の隣がトレンディーエンジェルの斎藤司君という構図はなかった。今ではニュース番組にお笑い業界の人がいるのは普通だ。

 恐らく、今回の騒動でも「お笑い」の産業としての規模は縮小しないだろう。そう思う。吉本の社長会見そのものが一種の「お笑い」だった。それらはネタになる。情報が奔流のように流れる時代において、「笑い」は重要なコンテンツになり続ける。

 しかし浮かび上がったもう一つの問題は、「笑い」や「芸能」を訴求しなければならないが故に、メディアがその"提供者"を不必要に忖度する問題だ。それを阻止するには"提供者"を増やさなければならないが、今の日本の芸能界では吉本ともう一つ乃木坂の事務所がパワフルになりすぎた。

 それらの会社が独自に抱える問題もある。それが今二つ表面化している。曲がり角かも知れない。しかし今の時点でどう転ぶかは分からない。一つ言えるのは、「歪んだ成長」はいつか大きな障害にぶつかる、ということだろう。今吉本はその障害にぶつかっている。

 私としては昨日大手町のスタジオで収録した日経ヴェリタストーク(https://www.nikkei-cnbc.co.jp/program/veritas)のような落ち着いた番組も多くの方に見て欲しい。水曜日の日経のサイトから見られると思います。テーマは「五輪会場、飛び出す技術」で、とっても面白かった。(了)

06:20
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